ただいま~
学校から帰り家の中に入ると、シーンとしている。
誰もいないのかな?
「ママ~っ」
・・・・呼んでも返事はない
お買い物かな?
「おばあちゃ~ん」
・・・一階にある曾祖母の部屋に行ってもそこには誰もいない
階段を上り、自分の部屋に入りランドセルを机に置いた。
父と母の寝室に入ってみた。
「ママ~・・・」そーっとドアを開けて静かに入ると
えっ!!
目の前に母が倒れていた。
「ママ!ママッ! ねえ起きて!どうしたの?」
体を揺さぶっても起きない・・・
「ママっ しっかりして!ママ!」
私は必死だった。
お医者さんに見せないと、病院に連れて行かないと・・・
どうすればいいんだろう・・・どうすれば・・・・
小さな体で母を抱えて、2階から1階に引きずるように降ろした。
このままでは母が死んでしまう・・・
そんなの嫌だ!!
「誰か~っ 誰か助けてー」大声で叫ぶ
神様!助けてください!
ママを連れて行かないで!
ママが死んじゃう、ママが死んじゃう!
お願いだから、もっといい子になるから、もっともっといい子になるから
もっと もっと言うことを聞くから・・・
だから助けて、お願い助けて、
お願い、ママ目を開けて!!
嫌だよー、嫌だよー 一人にしないで
神様お願い・・・助けてください・・・
どうしていいのか、どうすればいいのかわからなかった。
涙があふれて止まらなかった。
その後、どうしたのか・・・覚えていない・・・
後から聞いた話だが、私が電話して救急車を呼んだらしい・・・
でも、この後のことは覚えていない・・・
なぜ母が倒れていたのか、
それは父からの暴力だった。
鼓膜が破れ、脳震盪をおこしていたということだった。
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